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GoogleがGemini 2.5 Proと2.5 Flashを廃止へ:12月1日よりAPIが自動的に後継モデルへリダイレクト

Googleは2026年11月2日、gemini-2.5-proとgemini-2.5-flashの非推奨化を発表し、Google AI Studioのモデル選択肢から削除した。2026年12月1日以降、Gemini APIはリクエストをgemini-3.8-flashおよびgemini-3.5-flash-liteへ自動的にルーティングし、それらの料金体系で請求する。一部のAPI仕様変更により既存の連携が破損する可能性がある。

金属レール上を滑る2つのガラスモジュールが、新しい光る角柱ブロックと入れ替わる様子。
AI生成イラスト

Googleは2026年11月2日、Gemini APIのリリースノートにおいて、2025年6月にリリースされた前世代の2モデル、gemini-2.5-proとgemini-2.5-flashの非推奨化を記録した。両モデルはすでにGoogle AI Studioのセレクターから姿を消しており、期日も設定された。2026年12月1日以降、これらに対するリクエストは拒否されるのではなく、クライアント側のコード変更なしに別のモデルによって処理されることになる。

12月1日に何が変わるのか

呼び出し対象の識別子 12月1日以降の提供モデル 請求される料金
gemini-2.5-pro gemini-3.8-flash Gemini 3.8 Flash
gemini-2.5-flash gemini-3.5-flash-lite Gemini 3.5 Flash-Lite
gemini-2.5-flash-lite 変更なし(終了予定の発表なし) 変更なし

Googleはこの期日までにモデル識別子を置き換えるよう求めており、移行ガイドを参照するよう案内している。非推奨化に関するページによれば、これら2.5モデルへのAPIアクセスは、過去に利用履歴のあるユーザーにすでに制限されている。

潜む落とし穴:同一の名称、異なるモデル

Googleのこの判断は異例だ。通常、提供終了となったモデルはエラーを返し、開発者に即座に通知される。しかし今回は、リクエストはエラーとならず応答を返し続けるものの、モデルそのもの、さらにはモデルの階級(シリーズ)まで変わってしまう。Proモデルを要求していたクライアントが、Flashモデルの出力を受け取ることになるのだ。

さらにGoogleは、この移行に伴い互換性のないAPIの変更が含まれると警告している。

  • 関数呼び出しおよびthought_signatureフィールドの検証厳格化
  • 思考調整用のthinking_budgetがthinking_levelへと置き換え
  • サンプリングパラメータの一部廃止、およびモデル回答の事前入力(prefill)の廃止

サンプリングパラメータを細かく設定していたり、応答の出だしを指定していたり、2.5モデルの関数呼び出しに依存しているアプリケーションは、リクエスト自体は成功しても、12月1日を境に挙動が変化してしまうリスクを抱えている。

利用料金への影響は?

Googleが公開している料金表(有料プラン、100万トークンあたり)によると、2.5 Proからのリダイレクトは、当初は安価になる。

モデル 入力 出力
gemini-2.5-pro(20万トークンまでのプロンプト) 1.25ドル 10ドル
gemini-3.8-flash(2026年12月31日まで) 0.75ドル 3.75ドル
gemini-3.8-flash(2027年1月1日以降) 1.50ドル 7.50ドル
gemini-2.5-flash(テキスト、画像、動画) 0.30ドル 2.50ドル
gemini-3.5-flash-lite 0.30ドル 2.50ドル

2026年11月3日時点でGoogleが提示している料金。

3.8 Flashの割引料金が適用されるのは切り替え後の1か月間のみだ。1月以降は、短いプロンプトにおける入力料金が2.5 Proよりも高くなり、出力料金はわずかに安くなる程度となる。2.5 Flashについてはテキストの価格は変わらないものの、代替モデルは一段軽量なクラスのものとなる。

編集部の見方

自動リダイレクトはサービスの一律停止こそ防ぐが、目に見えるエラーを「気付きにくい仕様変化」へとすり替えてしまう。本番環境でgemini-2.5-proを固定指定している開発チームにとって、最大のリスクは停止ではなく、異なるクラスのモデルによって生成される変質した回答や、パラメータの無視・拒否にある。1か月足らずという猶予期間は短く、1月1日に予定される3.8 Flashの値上げを考慮するとコスト計算も一筋縄ではいかない。Googleによる強制置き換えに任せるのではなく、12月1日より前に自ら移行・検証を済ませるのが最も安全な策である。なお、同じモデルへのもう一つの窓口であるVertex AIについての記述がリリースノートにない点も、不確定要素として残されている。

出典

  1. Google AI for Developers — Gemini API リリースノート(2026年11月2日) 一次情報
  2. Google AI for Developers — Geminiの非推奨モデル 一次情報
  3. Google AI for Developers — Gemini APIの料金体系 一次情報

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